2010年12月2日木曜日

ことわざから見るインドネシア

昔からの格言やことわざはその国の風土や習慣から生まれたもので、それを知ることでその国の人たちの考え方の一部を知ることができます。
今回は日本のことわざと似ている意味を持つインドネシアのことわざの一部をご紹介します。


・所変われば品変わる
「Lain padang lain belalang, lain lubuk lain ikannya.」
直訳:場所が変わればバッタも変わり、川が変われば魚も変わる。

・郷に入っては郷に従え
「Masuk kandang kambing mengembik, masuk kandang kerbau mengumak.」
直訳:山羊の檻に入ればメーと鳴け、水牛の檻に入ればモーと鳴け。

・覆水盆に返らず
「Nasi sudah menjadi bubur.」
直訳:ご飯はもうお粥になった。

・転ばぬ先の杖
「Sedia payung sebelum hujan.」
直訳:雨が降る前に傘の準備

・泣き面に蜂
「Terjatuh diimpit janjang.」
直訳:脚を組まされて階段から落とされる。

・馬の耳に念仏
「Menanam biji di atas batu.」
直訳:石の上に種をまく

・弘法筆を選ばず
「Benih yang baik tak memilih tanah.」
直訳:よい苗は土地を選ばない。

・井の中の蛙
「Seperti katak dalam tempurung.」
直訳:椰子の殻の中の蛙のよう。


まだまだたくさんのことわざがありますが、表現の中に自然や生き物が多く登場し、南国ならではののんびりした雰囲気のものが多いように思います。また、表現は違っても似たような意味をもつことわざがあるということは、所変わっても同じように感じたり考えたりするのだなぁと親近感を抱きます。

私がインドネシア語を勉強し始めて初めて覚えたのが「Nasi sudah menjadi bubur. (ご飯はもうお粥になった。)」です。初めて聞いたとき、「確かに!お粥はご飯には戻らない!」とすごーく納得してしまいました。喩えがお米が大好きなインドネシア人らしくて私の一番気に入っていることわざです。

2 件のコメント:

  1. おもしろ~~いです。思わず噴出しちゃうことわざもありますね。ほんと、表現は違っても感じ方は近いですね。同じアジア、お米の国の文化でしょうか。

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  2. コメントありがとうございます。

    インドネシアでは日本と同じくお米を主食としています。彼らは本当にお米が大好きでミーゴレン(インドネシアの焼そば)と一緒にもお米を食べますし、「パンはお菓子だよ(主食にはならない)。」と言っているのもよく耳にします。

    以前田舎の方に行ったときに、インドネシアの方に「日本から来たの!?インドネシアの食事はどう?お米は食べられるの?」と言われたことがあります。どうやらお米が主食なのは自分たちだけと思っている人もいるようです。

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